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インテリア・雑貨

 

北欧に学ぶ「見せる収納」 その上手なワケとは

こんにちは!充実したおこもり時間を提案する、インテリアの専門家、香取 美智子です。
北欧・スウェーデンのお宅はシンプルだけれどお洒落。私がそう感じる理由のひとつに「収納」があります。
シンプルな中にも、自分らしさがある──今回は、そんな素敵な部屋へと変身させるために、スウェーデン流収納の「考え方」をご紹介していきます。

「隠す収納」がいい? それとも「見せる収納」がいい?

北欧に学ぶ「見せる収納」 その上手なワケとは

私たちは収納と言うとついつい「いかに収納術を使って、効率よくモノを隠してしまうか」と考えてしまいがちです。

それに対して、スウェーデンの人たちは、収納とは「いかに出して見せるか」を第一に考えているように思います。「隠したい」と思うのか「見せたい」と思うのか。

「見せたい」と思って収納を考えると、良いことが二つあります。

ひとつは、日々のモノ選びがていねいになることです。自分が「素敵」と感じるモノ。そういうモノに出逢えるまで、安易な買い物をしなくなるのです。

ふたつめは、自分が「何を大切に生きていきたいのか」、人生の優先順位がわかるようになってくることです。

「見せる収納」でていねいな暮らし

北欧に学ぶ「見せる収納」 その上手なワケとは

「収納は隠すモノ」を前提にすると、買い物がいい加減になりがちです。とりあえず、安いからこれでいいか。とりあえず、いいのがないからこれでいいか・・・。収納の中に隠してしまえば見えないからいいか、と無意識に思ってしまうものなのです。

「とりあえず」が増えるのは、「もっとていねいに暮らさない?」のサイン。

日々が忙しくなると、目の前のことに追われ、事前準備がおろそかになり、「とりあえず」の買い物が増えて生活が乱雑になっていきがちです。

それならば「収納は見せるためにある」と前提を変えてしまいましょう。おのずと「とりあえず」が減り、モノを吟味するようになっていきます。

「見せる収納」にはストーリーが語れるモノを置く

北欧に学ぶ「見せる収納」 その上手なワケとは

「見せる収納」の場合は何を置けばいいのでしょうか? それは、自分が大好きなモノ・大切に思っているコトを置いてみるのがオススメです。「見せる収納」は個性の象徴であり、言い換えれば「ワタシらしさ」が一番表れる場所といっていいでしょう。

スウェーデンでは、この「見せる収納」がひとりひとり違います。私が訪問させていただいたお宅も、一目そこを見るだけで、その人らしさを伺うことができました。

そして「見せる収納」に置いてあるモノについて尋ねると、必ずそこには物語がありました。「これはね、グスタフスベリと言って、スウェーデンのブランドなの。カップの形、素材、デザインによって味が変わってくるものなのよ」と。

「ああ、この方はそういう感性や時間を大切にしている人なのだな」と、その人の価値感や個性が伝わってくるのです。

日常使いのモノこそ「ホンモノ」を

北欧に学ぶ「見せる収納」 その上手なワケとは

「見せる収納」にあるモノは、素敵なモノを飾ったり、誰かに見せびらかしたりするためにあるのではありません。そこにあるモノはすべて使うモノなのです。

私が一番衝撃を受けたのは、スウェーデンのある家庭で、グスタフスベリの、日本で1万円以上はするカップを、3歳の子どもにも使わせていたことです。グスタフスベリは1825年からあるスウェーデンの老舗ブランドで、とても高価なものです。

でも、そのママ曰く、「もちろん、子どもが誤って割ってしまったら悲しいけれど、ホンモノは小さいうちから使わないとわからないでしょ?」

素敵なインテリアは、こういう本質的に豊かな暮らしを追求する、日々の積み重ねからつくられていくものなのだな、とつくづく感じました。

いかがでしたか?「見せる収納」のイメージが変わったのではないでしょうか。

私も現地に取材に行くまで「見せる収納」は、おしゃれだけのためにやっていると思っていました。でも行ってみると、収納とはその人の「人生観」がつまった場所で、それを中心にインテリアがつくられていました。

訪れるお宅それぞれに個性があり、素敵な中にもモデルルームのようなよそよそしさはなく、人のぬくもりを感じる優しい雰囲気が流れているのです。私たちも、ぜひそんな部屋づくりをして目指したいですね。

<ライタープロフィール>
インテリアプロデューサー/商品企画コンサルタント/空間収納デザイナー
香取美智子
所属:comorieサポーター

古い家や狭い部屋を変身させるインテリアの専門家。これまで企業・個人(特に働く女性)の依頼をうけ、10,000以上の部屋を手掛ける。また海外のインテリアにも精通し、さまざまな媒体にて情報発信している。